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F50のための技術と性能

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1995F1ロードカー
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1995継続的な革新

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F50のための技術と性能

「4本のカムシャフトが1分間に4,300回転している状態、さらには、60個のバルブが1秒間に70回開く様子や、12個のピストンが目にも留まらぬ速さで上下に動く様子を思い描いてみてください。そして、これらのパーツ、そして弊社のオイルが耐えなければならないストレスを想像してみてください。フェラーリFerrari エフフィフティF50が最高出力を発生する際、ピストンのストロークによって、ブッシュには4トンの負荷が掛かります。ブッシュが瞬時に破損しないよう保護するには、信じられないほど薄い潤滑膜を形成させるしかありません。フェラーリはなぜシェルShell ヒリックスHelix ウルトラUltraのみに信頼を寄せるのでしょうか?それは、F50のエンジンと同様、シェルShell ヒリックスHelix ウルトラUltraにはF1のテクノロジーが活かされているからです。」

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フェラーリFerrari エフフィフティF50の血統とF1との間には直接的なつながりがあることから、技術的な面だけでなく広報の分野においても両者の間に垣根は存在しません。マラネッロに潤滑剤を長年提供してきたサプライヤーが、その広告ナレーションの中でエフフィフティF50のパワートレーンを取り上げていることからも、両者の密接な関係性を確認することができます。スクーデリア・フェラーリの50周年を祝うためにジュネーブモーターショーで公開されたモデルは、まさしく公道を走るF1マシンでした。 F1の直接的な影響は、エンジンのみに留まらずコンセプト全体におよびました。実際、エフフィフティF50に搭載されたエンジンは、ナイジェル・マンセルとアラン・プロストが駆ったロクヨンマル640とロクヨンイチ641の12気筒エンジンをベースにし、排気量を3,500 ccから4,698 ccに増大させたものでした。さらに、シングルシーターと同様、エンジンはシャシーの一部となっていて、プッシュロッド式のリヤサスペンションがエンジンに取り付けられていました。カーボンファイバー製のシャシーに取り付けられたフロントサスペンションも、1980年代のイチニーロク126 シーCに採用されたサスペンションにインスパイアされたものです。また、ドライサンプシステムのオイルタンクは独立型ではなく、F1マシンと同様、ファイナルドライブの鋳造ハウジング内に組み込まれました。最先端の素材を使用していたことにも、F1レースとエフフィフティF50の密接なつながりが表れています。コンロッドとフロントハブには、カーボンファイバーからチタンまでのあらゆる素材を採用。ホイールにはマグネシウムとアルミニウム合金を使用しました。一方、リヤのハブには、シングルシーターの駆動力損失を低減するためにフェラーリが開発し、特許を取得したソリューションが採用されました。 ピニンファリーナが手がけたエフフィフティF50のスタイリングは、2,000時間およぶ風洞テストを経て完成に至ったもので、アイコニックな特徴を自然に備えていただけでなく、厳格な技術的・空力的要件も難なく満たしていました。

エフフィフティF50は、とりわけこの点について、当時の競合モデルを大きく凌いでいました。アンダーボディは抜群のグランドエフェクトを生み出す構造であったことから大きなダウンフォースが発生。横Gの値は最大1.4 Gで、F1マシンに肉薄していました。専用開発のタイヤグッドイヤーGoodyear フィオラノFioranoもグリップの強化に貢献しました。

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1995年の傑作