1990
1991

アイコンの進化

TESTAROSSAを引き継ぐ512 TR

アイコンの進化
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512 TR
F1-91
1992
アイコンの進化
1991アイコンの進化
00:00
各種の瞬間ガレージ
1947
1947初勝利
1948166 MMのデビュー
1949ル・マン勝利
1950
1950赤のミッレミリア
1950F1デビュー
1951F1初勝利
1952マルゾットのモナコ優勝
1952アスカリの勝利
1953スポーツカー選手権
1954最後のパンアメリカン
1954パリのクイーン
1955クーペのレディ
1956チャンピオンファンジオ
1957CALIFORNIA DREAMING
1957最後のミッレミリア
1958優美なチャンピオン
1959米国に挑む
1960
1960シリーズ開始
1961赤の独占
1962マスターピース
1963ル・マン、イタリア
19642つの世界のヒーロー
1965タルガで勝利
1966至宝の365 P
1967伝説のゴール
1968勝利への賛辞
1968アルゼンチンタンゴ
1969タスマニアのディーノ
1969ヨーロッパのマスターズ
1969新しいパートナー
1970
1970512 Sの奇跡
1971365 GT4 BB
1972312 P全勝
1972ホームサーキット
1973DINO 308 GT4が到着
197450回目の熱狂
1975チャンピオンのラウダ
1975初回
1976見事なオートマチック
19772回目のニキ
1978故郷で才能開花
1979シェクター世界一
1980
19808気筒エンジンを搭載した4シーター
1981モナコでターボが優勝
1982無敵の308 GTB
1983オープエアの楽しみ
1984フェラーリ初
1984スタイルの傑作
1985328、最後の舞台
1986米国の脅威
1987エンツォの夢
1988別れの日
1989マンセルのギア
1990
1990F1GP 100 勝
1991アイコンの進化
1992クラシックGT
1993クライアント専用
1994究極の洗練
1995F1ロードカー
1996シューマッハ初
1997革命的なギアボックス
1998スピード・フォルム
1999頂点に復帰
2000
200021年後
20012回目の世界タイトル
2002創業者への敬意
2003追悼アニエッリ
2004制止不能
2005SUPERAMERICAの魔術
2006エクスクルーシブXXプログラム
2007キミ、逆転王者
2008再びチャンピオン
2009ベンチマーク・カー
2010
2010赤のファン
2011全天候型FF
2012性能とデザイン
2013究極の革新
2014究極
2015未来に向かって
201670周年の象徴
2016株式市場の上場
2017祝!70周年
2018セルジオとの別れ
2019異なるオーナーには異なるフェラーリを
2020
2020優れた回復力を発揮するブランド
2021大きな変化の年
1991継続的な革新

アイコンの進化

TESTAROSSAを引き継ぐ512 TR

Testarossaのようなアイコン的存在を進化させることは容易なことではありませんが、決して不可能なことではありません。実際、フェラーリは、1992年に512 TRを登場させ、それが可能であることを示しています。このニューモデルには、1984年に世界を驚かせたコンセプトの枠組みが踏襲されていましたが、エクステリアに数多くの変更を加えたことから、ピニンファリーナならではのエレガントなフォルムが生み出していたエアロダイナミクス性能に磨きがかかりました。そしてインテリアも進化し、快適性とエルゴノミクス性能がいちだんと向上しました。

アイコンの進化

モデル名は以前のように英数字を組み合わせたもので、”5″ が排気量の5リッター、”12″ が12気筒、”TR” はTesta Rossaを表しています。この512 TRがデビューを果たしたのは、跳ね馬ワールドのあらゆるニュースに関心が集まるロサンゼルスモーターショーです。 512 TRはラジエーターグリルが再設計されましたが、このグリルはインスピレーションを刺激する先代モデルとの主な相違点となっただけでなく、348で導入した新しいデザイントレンドとの相性も抜群でした。グリルの両側に組み込まれたライトクラスターは、エアロダイナミクス特性よりもデザインの美しさを際立たせることに貢献するもので、伝統的なリトラクタブルヘッドライトは以前のままです。 512 TRでは、エンジンフード中央の隆起した部分とその両サイドのエアベントがサテンブラックで塗装され、後方のエアベントがボディカラー同色塗装となっています。

リヤストラットのプロファイルもわずかに異なっており、Testarossaのステップとエアベント用穿孔グリルの代わりに、512 TRは直線状に直接ルーフパネルに接続していました。新しいアルミホイールは、フェラーリ伝統の星形5本スポークデザインをベースにしたスタイリッシュな仕上がりで、ホイールの奥にはドリル加工の施された大型のベンチレーテッドディスクと4ピストン式のキャリパーが装着されていました。また、独立懸架式サスペンションとステアリングホイールシステムに関しては、Testarossaのものをベースにしつつ、大径ホイールへの適合と走行精度の向上を目的に微調整がなされました。

4バルブのシリンダーとドライサンプ潤滑システムを備える12気筒の水平対向エンジンは、Bosch Motronicインジェクションシステムを採用したTestarossaのパワーユニットに改良を加えたものです。排気量が同じ4,943 ccであるにもかかわらず、数多くの変更を施したことで38 cvのパワーアップが実現し、最高出力は欧州仕様が428 cv、米国仕様が421 cvとなりました(発生回転数はどちらも同じ)。最高速度は先代モデルとそれほど変わらなかったものの、加速タイムでは先代モデルを凌駕しています。さらに、エンジンの搭載位置を30 mm低くしたことで、重心が下がったため、ロードホールディング性能とハンドリング性能が改善され、動力性能とドライビングダイナミクスに磨きがかかりました。

アイコンの進化

1991年の傑作