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テーラーメイドに対してのインスピレーション

22 dicembre 2020

Alessandro Vaccari

「イスピラツィオーニ2020 (Ispirazioni 2020)」を初めてご紹介します。クラシック・モデルと伝説のフェラーリ・レーシング・マシンをヒントにした36通りの形態には独創性が感じられます。どれもフェラーリの最新モデル3種類が対象となる予定です。


長年にわたり、フェラーリのオーナーは、自身の創作力や創造力を未知の領域にまで押し広げようとしてきました。そしてマラネッロはお客様を満足させようと、つねに最善を尽くしてきたのです。おまけに、エンツォ・フェラーリが唱えた原則の一つは、お客様が自信の車をカスタマイズする際、彼らに対してほぼ無限の可能性を約束する、というものでした。

お客様が持っている創造力、そしてフェラーリのデザイナーに備わる技術的な腕前とリサーチ力。両者の対話が絶え間なく続くよう、2011年に「テーラーメイド」プログラムが誕生すると、それは大きな成功を収めるに至りました。

さらに、どんなときも両者のそうした対話がしっかりと維持されるよう、今般、フェラーリは「イスピラツィオーニ2020」を誕生させました。アイデア、素材、リファレンスに多様性を持たせたこの新しいコレクションは、跳ね馬が投入する最新の3モデルを個性的な1台に仕立て上げたいと思うオーナーをサポートします。その3種類のモデルとは、Ferrari Roma、SF90 Stradale、そして812 GTSです。

これまでと同様、決定権はお客様にありますが、ここに紹介されているオプションは、創作力豊かな洗練されたコレクターの創造力さえも必ずや刺激するはずです。

テーラーメイド部門は、全部で36通りの形態を用意しました。1モデル当たり12通りです。どれも車両のデザイナーとテーラーメイドの専門家が、創造力を働させながら努力を重ねてきた結果です。自身の車を唯一無二のデザインにしたいと願うオーナーに長年寄り添ってきた豊富な経験を活かしたものと言えるでしょう。

テーラーメイドの伝統に従い、「イスピラツィオーニ2020」も3種類のコレクションに分割されます。フェラーリの豊富なレーシング・ヒストリーに通じる「スクーデリア」。フェラーリを最も象徴するオンロード・モデルをベースにしつつ、そのスタイリングに新たな現代的工夫が施してある「クラシカ」、 そして、カラーおよび素材の両面で、トライアル性と革新性がいちだんと強調されている「イネディタ」です。

1950年代と60年代に登場した伝説のグラン・ツーリスモがベースとなり、きわめて現代的でありながら、非常に刺激的でもある形態が誕生しました。これらは、テーラーメイドのチームが創作力を働かせながら生み出した、革新性溢れるその他のデザインと肩を並べる存在であるとともに、カラー・マッチング、個別のカラー・パレット、さらにはデザイン・オブジェクトやオート・クチュールの衣類からインスピレーションを得ています。

テーラーメイド・プログラムにおいていつもそうであるように、豪華なハイテク素材はインテリアの持ち味を決める重要な要素です。最も非凡なオプションを2種類挙げるとするならば、それらはKvadrat®キャンバスとUltrasuede®になります。前者はウール90%とナイロン10%を混ぜて作られた、きわめて高品質なファブリックです。また、後者は起毛仕立てのマイクロファイバーを織って作られた、耐摩耗性と通気性に優れた素材であり、そのソフトでスムースな風合いは天然のスウェードにきわめて似ています。

しかし、36通りの形態を提示する「イスピラツィオーニ2020」は、 フェラーリがインスピレーションを受けてデザインしたものに過ぎません。そこに含まれるのは、フェラーリが無限の創造力を駆使して考案した、洗練されたデザインです。これらを考案した目的は、お客様との対話を活性化させることにあります。お客様との対話を大切にするという点は、創業以来、フェラーリが誇る最大の強みとなっています。