ドバイ地域事務所のスタッフ一同。左から右へ: Francesco Marchionna、Leandre Rafflegeau、Lorenzo Bernadoni、Lamis Abdul All、Ayesha Mir、Aurelian Sauvard、Helmi Sghaier、Silka Oekermann、Thibault Dussarrat、Giorgio Turri
2015年にフェラーリに入社したオーストリア人のハブ・マネージャー、ディーター・クネヒテルは、冗談めかして言います。「会議を行う場合、シンガポールとの会議なら午後2時、ドバイとの会議なら朝10時、シドニーとの会議なら夕方5時に開く必要があるんですよ。」
こうしたあらゆる相違点を考慮し、クネヒテルが管理するチーム(シンガポール、東京、シドニー、ドバイに分散する54人からなり、今回そのうちの多くが勤務先で写真撮影を行っています)は、12の国籍の男女で構成され、エリア外から赴任している人もたくさんいます。
「このような多様な市場で、自分が扱っているものを理解するには、これまで以上に経験豊富なスタッフが重要となります。同時に、つねにフェラーリ社の規則に従う必要があることを認識しています。」
東京支社のスタッフ一同。後列左から:Donato Romaniello、Shoichi Tamai、Federico Pastorelli、Axel Dijoux。前列左から:Rie Tanihata、Kyoko Iwata、Mitsuko Takagi、Daiki Okajima
実際、この広大な地域には、世界的にも非常に歴史のある、重要な市場がいくつか含まれています。アジアで最初に購入されたフェラーリは、フィリピンのジョニー・イスマエル氏が購入した340 Americaだったと言われていますが、最初の輸出モデルとなったのは、1952年にオーストラリアに輸出された Ferrari 212 Export Coupéでした。これに基づき、2022年、フェラーリとの関係の70周年を記念し、オーストラリアでウニベルソ・フェラーリが開催されました。
オーストラリア市場で注目すべき点のひとつは、女性の顧客の数が多いことです。これは、フェラーリ75周年記念ツアーで、ゴールド・コーストからシドニーまで走破した55台の車に乗っていた110人の参加者の顔ぶれでも明らかでした。同時に、最大の市場は間違いなく日本市場で、昨年11月には京都でFerrari Purosangueが発表されました。
シドニーのスタッフ一同。左から: Theodora Vagenas、Jan Hendrik Voss、Joshua Degrassi、Alberto Leonardi、Vincenzo Bombardiero、Ryan Lewis、Andrew Yeung、Gary Exall
ディーター・クネヒテルは言います。「日本とフェラーリとの関係は57年前に始まり、強固に、また永続的なものとなっています。日本には、世界屈指の跳ね馬コレクターが何人かいます。」
極東で、フェラーリが急成長している他の地域としては、間違いなく韓国が挙げられます。韓国の顧客は、世界平均と比べると非常に若く、フェラーリ・ブランドに対して大きな情熱を抱いています。また、中東に目を向けると、サウジアラビアで大幅な拡大が見られます。この国は、将来に向けて巨額の投資を行っており、急速な変化を遂げています。
そして当然ながら、想像上のコンパスの中心であるシンガポールもあります。シンガポールでは、昨年末、東南アジアで初めてフェラーリ・クラブ・チャレンジが開催されました。クネヒテルは言います。「ここはハブの中心です。小さな国ですが、非常に現代的で、生活水準がとても高く、驚くほど多くのフェラーリが走っています。ここでは技術革新が当たり前で、車とモータースポーツへの深い愛情が感じられます。シンガポールの顧客は知識豊富で要求が厳しいと考えており、 こうした人々を幸せにすることが私たちの目標です。」
表紙画像: シンガポールを拠点とする極東・中東本社スタッフ。左から: Danilo Trapani、Jade Fariello、Hui-Ping Lim、Laurent Flucklinger、ハブ・マネージャーのDieter Knechtel、Francesco Sozzi、Charles Geneste