FXXはレースの経験に基づいて、限定生産スポーツカーを製作するフェラーリのノウハウを昇華させたモデルです。未来のスーパースポーツが持つべきスペックを示す役割を課せられたモデルであるとも言えるでしょう。
類を見ないFXXのパワーは、あらゆる面で別次元のパフォーマンスを発揮します。FXXは型式認定を受けていないのでレースに出ることはできませんが、サーキット走行専用モデルとして生え抜きのクリエンティ・テストドライバーによる研究・開発プログラムで磨き上げられました。エンジンは6262 cc V12で、8500 rpmで800 hpを超えるパワーを発揮します。ギアボックスはF1テクノロジーをそのまま移植したもので、シフトに要する時間は100 ms以下、F1のシフトスピードにほぼ匹敵します。このギアボックス自体が現在のテクノロジーの頂点にあることを象徴します。エンツォを40%も上回るダウンフォースを生むFXXの空力設計もこの分野の最先端、可変スポイラーはサーキットの特性に合わせて調整可能です。