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情熱

日常使いのフェラーリ:サラ・ウカー

跳ね馬を日常の足とするフェラーリ・オーナーが増えていることを紹介する最新回では、元財務担当役員でGTC4Lussoのオーナー、サラ・ウカー(Sarah Ucar)氏に話を聞きました
文:ケビン M.バックレイ - 写真:Dennis Noten

サラ・ウカー氏ほどフェラーリ・オーナーにふさわしい人物はそういません。彼女はパンプローナ出身の元財務担当役員で、米国を経てジュネーブに移住したこの「二人の子どもの母親」はフェラーリが搔き立てる深い情熱の生きた証です。


「フェラーリがあんなデザインの車を製造しているなんてまったく知りませんでした」と、彼女はフランスの高速道路を滑走するGTC4Lussoを初めて見たときのことを思い出しながら穏やかに語りました。ローザンヌとモントルーの間にある「ラ・コルニッシュ」と呼ばれるラヴォーの段々畑のブドウ畑で魅惑的な試乗をしたとき、彼女はチョコレート色の内装を施したグレーのGTC4Lussoに一目惚れしました。今でも彼女は、そのクルマが自分の中に引き起こす感情を明らかに楽しんでいます。

サラ・ウカー氏は、スーパーマーケットから地元のリサイクル工場まで、どこにでも GTC4Lusso を運転して行きます

「欲しかったものがすべて揃っていました」と、彼女は興奮のあまり顔を輝かせながら、V12エンジン搭載のグランド・ツアラーに乗ったときの感動をそう表現しました。「とても運転しやすいです。そしてとても楽しめます。パワフルだけど、同時に非常に安全で安定しています」 


しかし彼女は次のように強調します。「それは何よりもまず私の家族のためでした。私には2人の10代の子供がいます。ルーケンとシャンタルです。すぐに毎日運転することになりました」 夫のショーンも運転できますか?「もちろんよ。でも、私が留守のときだけです」 彼女はフェラーリの日常使いについて語ります。「学校へ行くとき、ショッピング・モールへ行くとき、スポーツの練習をするとき、ビールを買いに行くときに使いますね」 ビールを買うために?

 「GTC4Lussoの荷室にビール樽を7つ積めるのを知ってました?と問いかけます。パンフレットには載っていません。

レマン湖近くのコル・デ・モス山を疾走するウカー氏

「見て」と彼女は声を上げ、携帯電話の画像を熱心に見せます。グランド・ツアラーには、大きなスチール製のビール樽がいっぱいに詰まっています。「地元のリサイクル工場にも行きますよ」と彼女はいたずらっぽく笑いながら付け加えました。オドメーターを一目見れば彼女が毎日どれほど乗っているかがわかります。2年半前に手に入れてから実に10万9,000 kmにも及ぶスイスの快適な道路を走っています。


「フロント・リフトが付いています」と彼女は熱心に言います。「友人を訪ねたとき、その家の駐車場への進入路が急な場合に、とても便利なんです」 とても実用的。まさに日常使いにピッタリ。バルセロナに住む10代の少女だった彼女は、MotoGPを愛する父親の影響でモータースポーツが大好きになりました。彼女は後にエリート・レベルのアルペンスキー選手になり、率直に次のように認めています。「そう、Lussoを運転することで得られるアドレナリン出まくり状態は、スキーヤーとして経験していた興奮の代わりになります」

わずか 2 年半で、1 日の走行距離はすでに 109,000 キロメートルに達しています

膝へのダメージも少ないです、と彼女は笑って付け加えました。愛車の洗車はほとんど手洗いだと言います。「車の隅々まで把握することができますからね」と彼女は強調します。「要するに、私はこのフェラーリをとても誇りに思い、それだけに常に最高の姿でいて欲しいということです」 ここでもまた、いとおしそうな笑みが深い感情移入をうかがわせます。「そう、私にとっては生き物のようなもので、馬に乗っているようなものなのです」 V12エンジンはパワフルな動物を作り出します。


「はい、私はいつもこのクルマは美女と野獣だと言っています」と彼女は誇らしげに言います。そう言って彼女はキーを握り、10代の息子を駅まで迎えに行くために、彼が乗車を必要としているかどうかに関係なく、颯爽と走り去りました。その幸せそうな顔に、またあの興奮した笑みが広がりました。