アトリエ・フェラーリで 自分だけのフェラーリを仕立て上げる

09 5月 2019

Richard Aucock

アトリエ・フェラーリの専門スタッフとともに、自分仕様のドリームカーを作り上げる


新しいフェラーリを買うということは、夢を実現させることを意味します。アトリエ・フェラーリは、あなたが思い描く理想を完璧に捉えて、形作ることができます。それをサポートするのは、全プロセスにわたってお客様をガイドする専門スタッフになります。彼らは、あなたの夢を本物のフェラーリへと変えてくれます。それも、あなた仕様の1台へと。

アトリエ・フェラーリは、メインのディーラー・ショールームとは離れた場所にあるプライベートなスタジオです。今回、ロンドンの ナイツブリッジに位置するザ・バークレー・ホテルに入っているH.R. Owen Atelierを訪れました。アトリエでコンサルタントを務めるロレッタ・フランクリンが、その仕組みについて解説してくれました。「お客様が販売コンサルタントと相談してどのフェラーリにするか決めたあと、私が対応に当たります」と彼女は説明してくれました。「私の役目は、お客様仕様の車を仕立て上げることです。」

まず最初のステップでは、カラーを決めます。「お客様はたいてい、こんなカラーにしたいというアイデアを持っています。」 アトリエには、大きなサンプル・パネルが用意されています。これらは車両の塗装と同じ方法で作られているため、実際のカラーを忠実に再現しているのです。」 ロレッタは、お客様の要望に合うカラーとなるよう、お客様の話しを伺います。この段階で、ロレッタは外装のカラーと内装のオプションをマッチさせることを好みます。ボディ・カラー同様、内装にも多様なバリエーションがありますが、お客様にとって最適な組み合わせを見つけ出すことが彼女の役目です。その際、彼女は手元にあるサンプルを使います。

本皮やアルカンターラなどを、大きなサイズのサンプルで見比べることができるようになっています。「サンプルのおかげでお客様は組み合わせを容易にイメージすることができます。また、素材に触れて感触を確かめるお客様が多いこの段階は、自分の手で実際に体感できる触覚的なステップだと言えます。」アトリエ・フェラーリのスタジオでは、見本を使ってお客様に好みのホイールのスタイルや、ブレーキ・キャリパーのカラーを選んでもらうお手伝いもしています。「訪れたお客様の多くは、ホイールの種類の多さに感動します。それらを目の当たりにすると、ただただその美しさと衝撃に圧倒されてしまうことがあるのです。」 

オプション・カラーで塗装されたオリジナルのキャリパーは、洗練された組み合わせを実現します。シートについても、実際に搭載されるフェラーリ・シートが何種類も用意されているので、お客様は座ってみて、自分好みのスタイルを決めることができます。通常は、お客様がカラーの組み合わせを決めたあとこの段階へと進みますが、ロレッタ曰く、プロセスの順番が変わってもまったく問題はないそうです。「お客様をガイドすることが私の務めです。ときには、お客様の気が変わるのも良いことです。なぜなら、アトリエ・フェラーリは、お客様にぴったりな車を作るためにあるのですから。」

フィジカルなオプションが決まると、次は一連のコンフィギュレーションのプロセスへと移行します。ロレッタは、高性能のコンピューターを駆使してお客様専用仕様の車を大型の高解像度スクリーンに再現します。彼女は、エンツォ・フェラーリの生家の前に映し出された車の細部に至るまでをカスタマイズすることができます。「この段階では、カーペット、ステッチの色、エンジン回転計の種類を決めますが、どれもお客様の好みに応じたものを慎重に選んでいきます。」 

ここでもさまざまなサンプル・ブックが用意されているので、お客様はスクリーン上に表示される素材を実際に触って確認することができるのです。完璧なフェラーリのコンフィギュレーションが完成すると、それが昼と夜に、サーキットとロードの双方を走っている姿が映し出されます。この見事な動画を目にすると、お客様は心底感動させられます。「お客様が友人や家族にもその映像を見せられるよう、私たちはお客様にメールで動画を送っています。」 アトリエ・フェラーリでのカスタマイズ経験は、正真正銘のオーダーメイド・カーを仕立て上げる経験だとロレッタは言います。

「だいたい1時間から2時間ほどで終わりますが、お客様にはお好きなだけ時間をかけてもらっています。注文する前にオプションを再検討するため、何度かお見えになるお客様もいます。ご自分のペースで進めて頂くのが一番です。」 「お客様だけの1台を作るためにアトリエ・フェラーリがあるのですから。納車当日に初めて自分の新しい車を目にしたお客様の喜ぶ姿を見るのは、私にとっても毎回ワクワクさせられる体験です。夢を実現させるお手伝いができることは幸せですし、だからこそ私は自分の仕事にこれほどの情熱を注げるのだと思います。」