ヨーロッパ・ツアー

27 5月 2016

戦後ヨーロッパGPは不定期の開催でしたが、1983年にワールド・チャンピオン・シップとして定番となりました。そのシーズン、新しいGPとしてイギリス・クィーンズとニューヨークで開幕が予定されていましたが、開幕まであと10週間というところでキャンセルとなってしまいました。 シルバーストーンと交互にイギリスGPが開催されていたブランズ・ハッチが代替地として選ばれ、新しいイベントがヨーロッパの役割を担うようになりました。そのシーズンのラスト2番目のレースでは FIA(国際自動車連盟)に、翌シーズンのF1カレンダー入りができるように促がすという、盛大な結果をもたらしました。(1984年はニュルブルクリンクで開催)1986年から1992年は新しく開催されたハンガリーGPにGPの座を奪われてしまいました。

1993年に再び注目を集め、アジアGP開催の計画が失敗に終わった後、ドニントンパークでヨーロッパGP再開となりました。その年、アイルトン・セナが大雨の中オープニングラップで4台抜きを見せてトップに立ち、優勝するという素晴らしいレースを展開しました。1998年の不参加を除き、それ以降毎年開催され、1995年から2007年までニュルブルクリンク、2008年から2012年のバレンシアの市街地サーキットで開催されました。

バクー市街地サーキットでの開催は、追い風となることはまちがいないでしょう。急遽アレンジされた代替案よりはむしろ、 バクーがF1カレンダーに必要不可欠な要素であると自己主張できるチャンスとなります。また一方で、F1は コース外など、予測不能なことが起こり得ます。ヨーロッパGPをご覧になっても、あまり驚かないでください。翌シーズン、バクーの街角にいきなりレーシングカーが飛び出してくるかもしれません…。