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22 7月 2021Magazine, Passion

職場での平等の上に打ち立てられる勝利の思考

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職場での平等の上に打ち立てられる勝利の思考

2年連続でフェラーリが平等賃金証明書を授与されたことを記念し、新しいソーシャルメディア・イニシアチブが始動しました。 カメラを前に、4組の従業員が楽しく語ってくれました。

文 – ロス・ブラウン

職場での平等というと、残念ながら、完全に平等なのは人間ではなくてロボットであるというのが、往々にして真実です。

完全に調和しながら、肩を並べて補完しあい、平等に動く機械は、人間が直面することの多い社会的・賃金的な不平等の影響を受けることは、まったくないからです。

こうした人間と機械との比較は、フェラーリでも無視するわけには行きませんでした。フェラーリにおいては、男女平等は単なる茶飲み話ではなく、 昼も夜も努力して実現させる必要のある、職場生活における根本的なテーマだからです。しかし、努力に値するものの例に漏れず、そう簡単には実現されませんでした。

去年、フェラーリは、イタリアの企業としては初めて平等賃金証明書を授与されました。これは、社内で同じ地位と資格を有する男女には、同じ賃金が支給されていることを証明するものです。これが長い道のりの最初のステップとなりました。

このとき、会社では次のような談話を発表しました。「この証明書を授与され、誇りに思っております。待遇と機会の平等は、公平性の基本原則であるだけではなく、 最高の人材を引き寄せ、引き留め、育成するための重要な基礎であり、これによって革新や長期的な成長が可能になるからです。」




協力、尊重、信頼を通じた平等はフェラーリの職場生活における根本的な側面です。




もちろん、これだけで終わりなら、簡単だったでしょう。証明書を取得し、広く認知され、従業員に感謝されれば、 それで任務終了とすることもできたでしょう。しかし、フェラーリはけっして栄光にあぐらをかくような企業ではなく、2020年はスタートラインにすぎませんでした。

昨年の証明書は、欧州委員会で認められた方法論を用いて調査する国際的な監査事務所PwCによる、8か月間にもわたる綿密な精査の結果でした。今年、フェラーリでは、前年よりもいっそう開放的な職場となるように努力を重ね、単なる「賃金の平等」といった基本概念を超えて、もっと目に見えない、しかし決定的な「友情」、「相互の尊敬」、そして何よりも大切な「信頼」といった事柄に焦点を当てました。




今月、こうした努力が実を結びました。PwCでは、主張を吟味するために、昨年度一年間に実施された会社の多くのイニシアチブを詳しく調査し、 会長から工場労働者まで、フェラーリの全職場において、フォーカス・グループとインタビューを実施しました。その最終結果として、イタリアだけではなく、北米の拠点でも賃金の平等が証明され、再確認されたのです。

フェラーリは、最高の人材を引き寄せ、引き留め、育成することを勝利の遺伝子の基盤としていますが、現代においては性別を超えることが成功の秘訣であるということを、フェラーリは自社の成功によって雄弁に物語っているのです。




左から:パリデ・ファビアーニとチェチリア・トマゼッティ、ジュリオ・ラピーニとソフィア・キット、アンナマリア・リギーニとマルコ・マイノルフィ、ジョバンニ・ニーシとパルミーナ・カルパレッラ