フェラーリ・チャレンジ・アジア・パシフィック(APAC)は、シリーズ第2、第3ラウンドのため、UAEにやってきました。UAEで行う2ラウンドのうち、第1週はF1アブダビGPの開催地である有名なヤス・マリーナ・サーキットを舞台とします。跳ね馬の8気筒ベルリネッタで争うレースは、その後、舞台をドバイ・オートドロームに移して、ドバイ24時間レースの週末に加わります。
再びレースへの準備を整える
ヤス・マリーナ・サーキットでの週末には、マラネッロが主催する世界各地のチャレンジ・シリーズからドライバーが参戦し、極めて特殊なラインアップとなりました。11月にムジェロで開催された第1ラウンドのウィナー、APACコッパ・シェルのジェイ・パク氏とコッパ・シェルAMのカーク・ベアウォルト氏は、この流れをつなげることを目指していますが、そのためには、フェラーリ・チャレンジ・ヨーロッパの非常に手強いドライバーたちを倒さなければなりません。コッパ・シェルでは、最近ワールド・ファイナルで同クラスを制したBaron Racingのエルンスト・キルヒマイヤー氏や、地元ディーラーのAl Tayer Motorsの旗を背負うロマン・ジエミアン氏が、さらなる成功をつかもうと意気込んでいます。
また、激戦のクラスには、北米からブレット・ジェイコブソン氏(Ferrari of Houston)が、Scuderia Prahaからレネ・マテラ氏がエントリーします。ここに加わるUAEのモハメド・アル・カムジ氏、アンドリュー・ギルバート氏、アブドゥルラマン・アダス氏の3人は、地元のクラブ・チャレンジ・シリーズを卒業しての参戦です。このシリーズは、特にスポーティーな跳ね馬オーナーをスリリングなサーキット・ドライビングの世界へ誘うために、フェラーリ・ミドル・イーストが運営しています。
一方、総合優勝を目指すトロフェオ・ピレリAMクラスのドライバーは、ヤス・マリーナ・サーキットでの最速ラップタイムもねらっていくでしょう。フランスからはアンジュ・バルド氏(SF Cote D'Azur Cannes)が、デンマークのFormula Racingからはクリスチャン・ブルンスボルグ氏とクラウス・ジーブランステン氏がエントリーして、ヨーロッパ対決に臨みます。
名高い舞台
世界的に有名なヤス・マリーナ・サーキットは、2009年に完成して以来、F1アブダビGPの舞台となってきました。サーキットをデザインしたのはヘルマン・ティルケで、高速でのアクション、抜群の安全性、無数のコースレイアウトを可能にする柔軟性を兼ね備えます。コース周辺にはワールドクラスの施設が取り巻き、ヤス・マリーナでひときわ目を引くWアブダビ・ヤス・アイランド・ホテルがコースの上を横切っているのも特徴です。
さらに近年は、ガルフ12時間やアブダビ4時間などの耐久レースをはじめ、GP2といったグローバルなレースシリーズも開催しています。ガルフ12時間レースでは、2014~2018年にフェラーリのGTレーシングカーが連覇を果たしました。2014、2015年は458 Italia GT3が、2016、2017、2018年は488 GT3が勝利を収めています。
スケジュール
練習走行は水曜と木曜に行われ、ドライバーは1日3時間の走行が可能です。公式走行は金曜に始まり、2回の予選のあと、日没後にレース1を開催。レース2とレース3は土曜に行われます。